似て非WORKSがバーカウンターをアップサイクル

バーカウンターがやって来た

本年3月、8年間の活動に終止符を打った
ひらがな商店街アートスペース『と』」。

「と」の閉店にともない、「と」にあった冷蔵庫とバーカウンターはことぶき協働スペースが引き継ぐことになりました。

似て非Worksバーカウンター

こちらがそのバーカウンター。

「と」の内装を手掛けた「似て非WORKS株式会社」が、制作され、特にガラス部分は廃材をアップサイクルして作ったもの。(建築廃材からのサッシのガラスをクラッシュして樹脂で固めたそうです。)

8年間、「と」の顔として、
利用者に軽食とくつろぎの空間を提供してきました。

しかし長年働き続けたカウンター。
ペンキは剥げ、床板は腐食し、大掛かりな補修を要する状態でした。

当初はコロナ流行下の休館期間を利用してスタッフで修繕する心積もりでいました。
しかし「これはちょっと難しいぞ」ということで、
カウンターの生みの親である「似て非WORKS」代表の稲吉稔氏に相談することにしました。

剥げてしまった天板

床板は腐食し、今にも崩壊しそうだ

稲吉氏はご多忙の中、相談の時間をつくっていただき
「作品を受け継いでくれてありがとうございます」とのお声かけまでいただきました。
ご自身の作品と物語を大切にされる姿勢に感銘を受けました。

こうしてバーカウンターの補修(アップサイクル)は稲吉氏に委ねることになりました。

リサイクルと ダウンサイクルと アップサイクルと

アップサイクル…
私は稲吉氏とお会いするまでその言葉を知りませんでした。

資源の再利用と一口に言っても、そこには私たちがよく知る「リサイクル」以外に、
ダウンサイクル」と「アップサイクル」があるのだそうです。

リサイクルという言葉が頻繁に使われるようになったのは平成に入ってから

私たちが真っ先にイメージする資源の再利用といえば、
リサイクルでしょう。

ペットボトルやアルミ缶のように原料に戻して再生する「リサイクル」のほか、空き瓶や古着のように再利用する「リユース」もここに含まれます。

ダウンサイクルは厳密にはサイクルをなしていない

次にダウンサイクル。(カスケード利用とも)
古紙をトイレットペーパーに再生したり、古着を雑巾にしたり…
元の資源より品質を下げて幾度か利用しますが、最終的には廃棄される点でリサイクルとは区別されます。

アイデアやデザインで、まったく違うものに生まれ変わる

そしてアップサイクル
アップサイクルとは、創造的再利用とも呼ばれ、廃棄物や役に立たない物に付加価値を与えて「新しい何か」に生まれ変わらせるプロセスのことだそうです。

リサイクルのように原料に戻さず、素材そのものを活かすので、余分なエネルギーやコストがかからないこともアップサイクルの特徴です。

似て非worksはこのアップサイクル―「元何か」から「今何か」へと移り変わるプロセス―を軸に活動されています。
店舗やオフィスの内装から、子どもでも参加できる古紙を使ったワークショップまで、アップサイクルへの挑戦はとどまるところを知りません。
(参考:似て非worksの創作物・活動紹介

移り変わるプロセス

百聞は一見に如かず。
ということで稲吉氏が、作業風景をタイムラプス(超早回し)で撮影しYoutubeにアップロードしてくださいました。

私たちも動画を見て驚きました。
補修の程度を超え、もはや一から作り直したといってもいい作業だと思います。

  1. 床板の張り直し(安定性の向上)
  2. カウンターの高さを10cm低く調整
  3. 天板のサイズを変更
  4. 天板の小口(ふち)の装飾を変更
  5. 電飾をLED化
  6. そして全塗装…

塗装には「モールテックス(MORTEX)」というベルギー製の左官塗材を使用していただきました。
左官なので「こて」を使い、モルタルや漆喰を薄ーく塗り固めるように塗装します。(約3mm厚だそうです。)

このモールテックスを色を変えて2層に重ねることで、赤錆びた鉄骨とも、
ペンキの剥げかけたアンティーク家具ともとれる重厚な風合いを出しています。

間違いなくプロの仕事です

木材?モルタル?不思議な風合い

装飾ガラス部分は今のままでも素敵なのですが、
コロナが終息したのち寿のまちの住民と協働(コラボレーション)で新調する方向で思案中です。(今の装飾ガラスは、解体ビルの強化ガラスを粉砕して樹脂で固めたもの)

そう、カウンターのアップサイクルはまだまだ続きます

生まれ変わったカウンターを囲んで

これまでデスクに置いていたコーヒーメーカーや電気ケトル、
グラス、カトラリー類を衛生的に設置したいという思いから引き取ったバーカウンター。

このバーカウンターを囲めば、スタッフ同士の対話や新しい発想が生まれるに違いありません。
末長く大切にしたいと思います。

完成したカウンターと似て非works代表の稲吉氏

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください