神戸からのボランティアを迎えて

10月初旬のこと、ことぶき協働スペースに1本の電話がありました。神戸在住のタイガースファンを名乗る男性は「一部のタイガースファンがベイスターズファンや横浜市民にご迷惑をお掛けして申し訳ない。近々横浜に遊びに行くので、せめてボランティア活動でお詫びしたい」と言うのです。これがNさんからのファーストコンタクトでした。

その後Nさんと複数回の電話ヒアリング行いました。GoToトラベルを利用して横浜スタジアムで行われる阪神対横浜DeNA戦を観に来ること、合間を縫ってボランティア活動に参加したいこと、過去にも名古屋(対中日戦)遠征でボランティアに参加したことなどを伺いました。私たちはNさんの滞在日程とご希望に合うボランティア活動を用意して、Nさんが横浜に来る日を楽しみに待ちました。




10月下旬、Nさんから横浜に到着したとの連絡がありました。待ち合わせ場所の滞在先のホテルロビーで初顔合わせ、声と関西弁ですぐにNさんと分かりました。

Nさんが横浜に来るのは11年ぶり。あいりん地区でボランティア経験があり、寿のまちことは知っていたが実際に訪れるのは初めてとのことでした。陽が落ちかかる寿のまちを案内しつつ、ことぶき協働スペースまで一緒に歩きました。Nさんは立ち並ぶ簡宿を見上げて「高層マンションみたいやね」と驚いていました。(あいりん地区の簡宿は2階建て~高くても6階建てくらい)




Nさんは、毎週金曜日に寿公園で行われている「寿炊き出しの会」と「寿DIYの会」による町内の消毒活動にボランティア参加しました。
もちろん大好きな阪神タイガースのユニフォームを着て。

活動のあと、「主催者の方が洗い物などやりやすい仕事に回してくれた。他のボランティアとたくさん話ができた。人生経験豊富な方が多く、話していて面白かった。横浜ベイスターズが大洋ホエールズだった頃の話で盛り上がった。ただ炊き出しも消毒も作業に追われて、まちの人たちとあまり話せなかったことが残念です」と、少しお疲れにも見えましたが、充実した表情で感想を述べてくれました。

滞在最終日も、ことぶき協働スペースを訪れ、新聞から寿のまちに関連のある記事をピックアップしてスクラップする作業を手伝ってくれました。ふと隣のNさんに目を遣るとうつらうつらと舟をこいでいます。1週間の野球観戦とボランティア活動で疲れが溜まっていたのでしょう。




帰り際、横浜スタジアム入場者に配布されたという横浜DeNAベイスターズのユニフォーム2着を「試合を見に行けないベイスターズファンの方に差し上げてください」とご寄贈くださいました。
「私はタイガースのユニフォームしか着ませんから」
こうしてNさんはことぶき協働スペースを後にされました。

Nさんからいただいたユニフォーム
Nさんからいただいたユニフォーム


ボランティア活動の動機は本当に人それぞれですね。野球ファンの思いが繋いだボランティア。「阪神タイガースファンのイメージアップのためにボランティアしたい」と言ったNさんの気持ちは、きっと寿のまちの人たちに伝わったと思います。

タイガースのユニフォームを着たNさん
タイガースのユニフォームを着たNさん