【EVENT REPORT】「障害者権利条約」がめざす差別のない社会 ~ いのちと尊厳が守られる社会をつくる ~ 「DPI日本会議政策討論集会」にオンライン参加して

DPI日本会議政策討論集会
DPI日本会議政策討論集会

 身近な暮らしの場に差別がある、
 差別の不当性に気づかない既成概念がある、
 誰もが住みやすい社会にしていくためには、当事者の声から世にある固定概念を質し、
 その問題点を具体的に理解していくことが求められます。

 
 11月21日、認定NPO法人DPI日本会議主催「障害者政策討論集会」をオンライン上で視聴参加しました。これは、国際協力団体「野毛坂グローカル」の呼びかけで実現したものです。
 DPIは、障害者の権利の保護と社会参加の機会平等を目的に活動する NGO で、現在131か国が加盟しています。日本会議は、身体障害、知的障害、精神障害、難病等の障害種別を超えた94団体が構成し、当事者の声を国の施策へ反映させ、また、国の施策を地域へ届ける活動に取り組んでいます。


 2日間にわたったDPI政策討論集会初日のプログラムを、ことぶき協働スペースのモニターに投影し、スタッフを含めた8名で視聴しました。
 基調講演では、「障害者権利委員会」の活動を学ぶことができました。「障害者権利条約」実施の状況を監視する機関として、批准各国の連携が日本社会の人権尊重やいのちの尊厳にも貢献しており、連携を社会変革のチカラとするための組織的努力や課題が共有されました。
 続くシンポジウムでは、「障害者権利委員会」に提出されるパラレルレポートの実践から、「障害のある人の参画」や「障害のある女性」が置かれた社会環境の問題、コロナ時代の政策とも関連する「高齢と障害の交差性」の観点が語られ、社会形成の主体を尊重し合う「インクルーシブ教育」の重要性について言及されました。
 また、報告プロブラムにおいて、安楽死をめぐる報道や事件の事例を「人間の生きるとは何か」の本質的視点から丁寧に掘り下げ、問われているのは「死の選択」の後押しや同調を促す社会ではなく、誰もが「生きたい」思いに応えられる社会づくりであることが強調されました


 DPI日本会議は当事者の方で構成されています。変えていくべき社会のあり方、私たちの意識改革について、決してあきらめない強い信念があり、その毅然とした提言力が多様な主体との連携を生み出していることに心を動かされます。バリアフリー分化会で示された2つの実践、「公立小中学校のバリアフリー化」と「新幹線のバリアフリー対策」も、官民の両輪が推進力となった実践事例です。政策の実効性を問い続ける必要性、実効性ある政策につなぐプロセス(現状の把握と問題点の分析、継続性や組織力の強化、連携機関の協働)、そのプロセスに当事者自身が関わることの重要性。
 私たちも「協働」を標榜する施設運営者として、その一つ一つを大切に、目指す社会づくりに携わっていきたいと思います。

 
 4時間に及ぶ視聴の中、聞きなれない専門用語が語られるたびに、野毛坂グローカルの奥井さんが、わかりやすい解説で理解を助けてくださいました。コロナ禍対策でオンライン開催となった故、居ながらにして現場の声を聴くことができたプロブラム。日本や世界で進みゆく連携の取組に触れる機会をつくってくださった奥井さんに、そして、現場の声を伝えてくださった発表者の皆さん、活動を支えるDPIのすべての皆さんに、心から感謝いたします。