Buddy No. 4

鈴木 勝興 さん

ファブリック作家
とにかく「自分で考える」 創意工夫の匠 鈴木勝興さん
 昭和27年、神奈川区六角橋で生まれた。長屋が壊れ港北区鳥山町に引っ越したが、新横浜駅ができるまで周りは田んぼだらけ。ボンネットバスには横に飛び出るウインカーがついていた。ワイパーは手動で、バスには車掌がいた時代。

 そう昔を語る鈴木さんは、18才頃から52才頃まで鳶(とび)の仕事に従事し、職長も務めた。重労働の中で次第に足が悪くなり、現在は車椅子の生活をされている。それでも「事故じゃねぇから、歩けない訳じゃない」といつも歩行補助杖を電動車椅子に乗せている。

 重機、足場、掘削や解体など多くの免許を持ち、鳶の仕事がない時は沢山のアルバイトも経験した。雑誌のアルバイト募集に応募してリフトの補修に行ったり、造園関連のアルバイトでは山に石を採りに行ったり…。そんな多種多様な経験の中で30代からミシンを独学ではじめ、試行錯誤しながら上達した背景には「昔の職人は全部自分で作った。とにかく自分で何もかも考える」という昭和の職人魂を感じずにはいられない。「みんなが喜ぶものを」が今のテーマの鈴木さん。職人ならではのイキのいい声は、いつも元気と明るさを与えてくれている。

※写真後部の作品は、協働スペースにあるチラシスタンドを利用したもの。チラシスタンドのデッドスペース(背面)を活かすアイデアを、協働スペーススタッフのスタッフからの依頼を受け、鈴木さんが素敵な形にしてくれた。  

掲載: 寿TERRACE 第5号